818-2


悪天候で半径100キロ誰もいないであろう氷河の上に閉じこめられた私たち。


2日目、あまりにも、退屈でやることがない。みんなが「あ~あ、夕食まで昼寝でもするかい」モードになってしまったので、「北の国だし、イグルーつくりましょうよー」と誘ってみた。せっかく雪の上にいるんだし。


と、勇ましく外に飛び出した私は、スノーソーとスコップで、ゴリゴリ雪を四角く切りだし、積み重ねていく。


ゴリゴリ。

ゴリゴリ。


言い出しっぺが申し訳ないが、この単純作業に3分で飽きてしまうと、スノーソーを放り出してココアを飲みにテントに戻った。その捨てられたスノーソーを拾った忍耐強いオトコたちは、その後楽しそうに雪を掘り出しては、雪の固まりを、ガンガン重ねていってくれた。


ゴリゴリ。

ゴリゴリ。

せっせ。

せっせ。



が!


いつまでたっても、垂直にしか積み重なっていかないのだ。内側に入っていかないと、屋根ができないのに。これじゃあ、ただの壁じゃーん。このままじゃ、テントの周りに頑丈な城壁ができちゃうよ・・・。



で、ああでもない、こうすればいいんじゃないか、と、格闘すること1時間、最終的に諦め、部屋に帰って、mountaineeringの教科書を開けてみると。


最初から作り方間違ってた。


818


むー、最初の置き方が違う。四角じゃなく、三角形から始めねばいけなかったのですな。



というわけで、ローガンも見えないほど(下に掘り下げているので、床は2段低くなっている)高い壁の無意味なイグルーもどきは、でも、真っ白い雪の世界のオブジェとして、写真撮影に役だったとさ。




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