オーロラの写真は得意じゃない。
鳥肌がたつような、天を駆け上る勢いあるオーロラに出会ったときは、いつもいつも、カメラほっぽり出して、見とれてしまう。私のカメラに写るオーロラは、静かな、冷静に見ていられるもの限定。
この間のツアーには、大学の天文部グループで、あふれそうな撮影機材を持ってきた4人組がいたけれど、
「いちばん贅沢なオーロラ観測の方法はね、枕なんだよ。機材なんて気にせず、大地に寝ころんで、ただ自分の目と心で観測することなんだ」って、超広角レンズを拭きつつ、つぶやいたのが、何とも印象的だった。