ration room


あなたは、キャンプにいくとき、何をもっていく?

米?カレールー?インスタントラーメン? フリーズドライのシチュー?


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今回、「30キロの荷物を背負って日々7ー8キロ歩く15人が、20日間で必要な食糧」は、合計で238キロ(+スパイス一式+燃料沢山)だった。


1ヶ月間、腐らせず、健康を崩さない栄養素(炭水化物と、タンパク質と、脂肪と、その適度な割合)を満たし、財布に優しく(フリーズドライは高いので却下)、それぞれのメンバーの好き嫌いを考慮し、毎日の気まぐれな「今日は何を食べたいか、という気分」を考慮し、飽きないこと、が考慮された結果、



バター、粉ミルク、ココア、茶、コーヒー、アップルサイダー、ピーナツ、レーズン、アーモンド、カシュー、松の実、アニマルクラッカー、ドライフルーツ・ミックス、大豆、クラッカー、チョコレート、プリッチェル、砂糖、小麦粉、全粒粉、コーンミール、オートミール、グリッツ、グレープナッツ、米、ビーンズ、クスクス、ベーグル、ハマス、ハッシュブラウン、グラノラ、ポテトパール、チェダーチーズ、パスタ、パルメザンチーズ、ピーナツバター、スパイスケーキ、パンケーキ、ブラウニー、乾燥野菜・・・



といった、私から見たら、「瓶や箱によく書いてある原材料」または「未知の物体」が、食糧として選ばれていた。



小麦粉なんて、今まで使ったことのない(ほどに料理してない、というツッコミは置いておき)私が、しかも、ニッポン人の私が、この、訳のわからない、洋物の原材料で、1ヶ月を暮らすのか!?どう料理して!?と、ドキドキしたのだが、


人間、窮地に立たされれば・・・お腹がすけば、知恵を絞って、何とかするものなのです。ふふふ。


隣で、やっぱり途方にくれていた20歳のカワイイ大学生、マイケル君も、1ヶ月後には、この材料から、美味しい料理を生み出してくれるようになっているのです。ふふふふふ。






そうそう。これだけの数と量の食材は、1ポンドずつ小分けしてビニール袋にいれていくのだが、数が数なので、いちいち、中身の名前は書かない。


ビニール袋に入った白い粉の中身が、小麦粉か、パンケーキか、ミルクか、ポテトか、チーズか、を推理するのは、初心者には至難の技。触覚、嗅覚、視覚、を駆使して、中身を正確に判断できるようになるまでには、長い道のりが待っていた。


すなわち、この日から数日間は、コーヒーの中に、ミルクでなくマッシュポテトを入れ、この世のものとは思えない味を生み出したり、ココアだと思いこんでチョコレートブラウニーを飲んでみたり、ケーキの元だと思いこんで、アップルサイダー・ケーキという、新しいデザートを生み出したりする、(でも、お腹が空いているし、ゴミ持ち帰りなので、我慢して全部食べる・・・)という、体を張った、イタイ失敗を、何度も重ねていくのだ。


(ごはんの章、つづく)



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