ヴィラ白浜


「今は、この庭に、ツリーハウスを建てたいんですよ。後、この林の奥に、ティピももうひとつ」


ハワイと伊豆に共通してよいところ。

それは、海と森が両方いっぺんに手にはいるところ。

どこにいても海が見える。

どこにいても森が近い。


海から急坂をあがること15分、森の高台にひっそり佇むカズさんのお宅・・・兼、貸別荘(ヴィラ白浜 )。この場所についた途端、やわらかな空気に包まれた。


部屋はシンプルな和室だが。ロビーにさりげなく置かれたディジュリドゥ、海が見える広い芝生の庭、火を焚きながらお酒を飲めるティピ、手作りのテーブルからは森とブルーな海が拝め、そして、目につく中で唯一人工的なジュースの自動販売機は、申し訳なさそうに、後ろ向きに設置されている。なるべくなるべく目立たぬように、息を潜めて。


「海水浴でお客さんがいっぱいの夏は大忙しなんだけど、他の時期は、ゆっくりとね、この敷地を少しずつ「いい感じ」にしていくんですよ。昔いた、ハワイやバリの雰囲気を思い出しながらね」


と、訥々と語るオーナーのカズさん。「ここ、空気が違いますね」という私の言葉に、「海の匂いかな?」とおっしゃっていたが、そうじゃなくて、この敷地の中は、彼の醸し出すやわらかな「空気」が流れている、ってことを言いたかった。


翌朝は、調子に乗って、ヨガまでやってしまった

この日は寒すぎて室内だったけど、あったかくなったら、芝生の上でやりたいねー。波の音を聞きながら。風を頬に感じながら。


昼間は、一泳ぎしたあとに、ハンモックで読書がいい。

夜は、地元の海で取れたお魚BBQ。


あ、いいんじゃない!?



***


「部屋は東向きだから、カーテンを開けて寝て、どうぞ水平線の向こうからあがる太陽の光で目を覚ましてください」とカズさんに言われた。ので、寒いのにカーテンわざと開けたまま寝たのに、いつも通り目覚まし時計の音で目覚める。あれ?7時前なのに、まだ暗いの?


・・・いいえ、それは私がアイマスクをして寝ているから。

外は十分に朝焼けてました。


ちっ。