「バスで210円かけていくか、40分歩くか、どうする?」


先週、1ヶ月ぶりのクライミング。2本登っただけなのに、あっというまに筋肉痛の自分の鈍った体が腹立たしい。というわけで、悔しさが背中を押し、友人のジム通いに同伴させてもらう。


彼が通うこのジムは、まあ、どの駅からも大層遠く、いつも「バスか徒歩か」を迫られる。犬並に散歩の好きな私は、迷わず後者を選択だ。


てくてくてく。

 てくてくてく。


午後5時。冬のクリアーな青空が、徐々に、これもまた冬の柔らかな橙色に染まっていく、とっておきの時間。「冬の青空はいいよねー。空が高い。」と話しながら道路を右に曲がったら、そこには、地平線のかなたに、大きな朱色の太陽が、まんまるな姿を現した。


主役のボルダリングは相変わらず笑える程のヘタレっぷりだったけど、この太陽に出会えただけで、今日という日は二重丸。