1227-8


オートキャンプ場なんて場所は、正直興味ないが、でも、この時期は別。雪に埋もれたキャンプサイトは、当然誰も居らず、私だけの貸切。雪の上でのキャンプって、キャンプのなかでもなぜか格別の楽しさ。


暖かい部屋があるのに、わざわざ「外で寝たい」という希望に対し、何も言わず、当然のようにテントを貸してくれるこの施設は、私には、とても居心地がよい。


北磁極を旅したというテントをお借りする。くるまった寝袋の暖かさを実感するためと、朝起きた瞬間、真っ先に雪山を目にしたい、ただそのために外で寝る。


「クマは出ないと思うけどね、タヌキやキツネはいるから、きをつけてねー」と送り出されたからだろうか。いつもは一度寝たら地震がきても目覚めないのに、風の音で目が覚める。朝も寝ぼけず、瞬間で意識が戻る。いつもは眠っているアンテナが、外にいると鋭く働きだす。これは・・・野生の勘??



それにしても、東京生活を続けていると、月齢がまったくわからない。夜空をみあげることがないってことなんだな。久々に目にした月は、上弦の細い三日月だった。


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北極を旅しているときは、朝、真っ裸で飛び出して、雪にまみれ、暖かいテントの中で体を拭く・・・と、血流がよくなって、サッパリと気持ちよいらしい・・・大場さん曰く「スノーシャワー」。


むむむ、話を聞いてから、スノーシャワーに相当興味あるのだが、さすがに真っ裸にはなれなかった・・・。次に雪キャンプするときは、水着を持っていこうと決意した、この日。