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「起きあがれないくらい辛いかも~」とSOS電話をかけたら、徒歩30分の距離を20分で駆けつけてくれた、おかーさん。


「冷蔵庫カラッポじゃない!何か食べてるの!?」と、さっと買い出しに走り、うどんを作って無理矢理食べさせてくれ、さらに鍋一杯の肉じゃがを作って、「いい年なんだから、気をつけなさいよ」と、パタパタと帰っていった。ありがたし、恐るべし、母の愛。


でもね、あ、あの、おかーさん。
私、芋はもうしばらく見たくないんだよ~。


ヒマラヤトレッキング中の2週間、


ダルバート

ベジタリアンカレー

シェルパシチュー

フライドポテト

ゆでた芋
炒めた芋

ポテトスープ


料理は違っても、毎日毎日、ジャガイモしか口にしてないんだから~、と、食欲ないのをいいことに、そのまままたベッドに戻って寝込む。



夜中。

ふと空腹を感じて目が覚めた私は、昼間の肉じゃがの鍋をあっためて、


ぱくっ。

  ぱくっ。


すごい勢いで食べ始めた。


飽きるほど食べてきた芋のはずなのに、なんだかこの肉じゃがは美味しくて、ほっとするこの懐かしい味に、ベッドの上で、ポロポロ泣きながら食べ続けた。


おかーさんから見たら、最近の私は、「ムチャクチャで理解できない」ことばっかりをやっているように見えている(と私は思っている)が、そんなことは口にせず、肉じゃがをつくって帰っていった。


穏やかでしみじみとした母の深い愛情が、弱った今の私には、何よりの良薬。


***


というわけで、ヒョロヒョロしながらも、明日から復活します。

肉じゃがパワー万歳!