地球探検隊の最古参スタッフ・・・トミィ 。スタッフみんなから「生き字引様」と呼ばれ、そりゃ頼りにされている。彼女に聞けば、ほとんどの問題点は解決する、なくてはならない存在だ。

今日は、「印字ができない」とプリンターの前で叫んでいたら、「トナーがちゃんと入っていないから、一回取り出して、3回振ると直るよ」と、さらっと教えてくれたが、こんな感じの毎日。


で、その生き字引トミィ様から、本が回ってきた。  ので、昨晩から読んでいる。てくてくてくてくてくてくてくてく、24時間歩き続ける高校の一大イベント、の話。


景色なんて、たいして見ていないんだなあ。
貴子は、視界を平らに埋めるススキを眺めながら思った。
(中略)
けれど、確実に何枚かのショットは自分の中に残る。去年も一昨年もそうだった。今年残る光景の中に、このススキが原は含まれているに違いない。二度と通らない、何気ない風景だけれど、この一瞬は、おそらく永遠なのだ。

-「夜のピクニック」恩田陸


最近の私は、旅に出るごとに、「永遠な一瞬」の景色が、整理できないまま、心にどんどん積み重なっていっている。写真を見たり、本を読んだり、ふとした瞬間に、その瞬間を思い出しては、キューッと苦しくなる。胸が。

あの瞬間は、どうして留めておけないのだろう。どうしてサラサラと時間は流れていってしまうんだろう。

さらにこの夏、カナダやアラスカやアメリカで、「永遠な一瞬」が増えていくのかと思うと・・・、楽しみだけど、すでに切なく、ブルーな気分。