カナダ・バンクーバー島で、
推定樹齢500年の丸太を倒しただけの、
朽ちかけてしかも苔がこびりついているツルツル橋を
どしゃぶりの雨のなか、
ソロリソロリと渡っていたら、

どでん

と、丸太から滑り落ちた。

幸い、豊かなオシリの肉で尻餅をついたため、体は無事だったが、レインコートのズボンが、バリバリーっと音をたてて、大きく裂けた。ああぁ、ゴアテックスのMARMOTーがー!

今週末はOBSプログラムで丹沢に行き、シャワークライミング
梅雨だし、どう考えても雨具は必携だよな。

こりゃ、早く直しにいかないとっ!ということで、仕事の後、自転車でチャーっと10分、久々に、山道具のコンサルタント、コシガヤ師匠のところ に行ってきた。

「あれ~、久しぶり。痩せたね~。ポールの使い心地はどう?
ああ、こんなに鉤裂き作って、体の方は大丈夫だったの?
メーカー出ししたら、3週間くらいかかるかなー、
え、今週末使いたいって?? また無茶な・・・」

と言いながら、その場でチャッチャと応急処置してくださった。助かったぁ。


お金が無尽蔵にあるわけではない(というか、どっちかといえば、万年金欠気味の)私だから、モノの値段は敏感だ。日頃は、スーパーにいくと、「350Gで500円と500Gで700円、さあ、どっちが得?」と計算する貧乏くささを持っている。

が、コシガヤ師匠のところへ行くときは、モノの値段って、あんまり見ていない。たとえ他の店で多少安く売っていたとしても、私は師匠の元へ通うだろう。

だって、師匠は、山道具にかけては、すごい知識の持ち主なのだ。私の1の疑問に、10の知識で、わかりやすく教えてくれる。

・・・私みたいにヒヨッコに、嫌な顔せず、かわいがってくださるのが、正直、驚きだ・・・。師匠のもとには、誰もが名前を知っている、超トップレベルの探検家・冒険家達が相談にやってくるのに・・・。

師匠からは、毎回、購入する山道具だけじゃない、いろいろなものをもらっている。彼に会うために、日本でモノを買うときは、師匠の店 に通いつづけるだろう。


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価格はエネルギーの対価だ。

旅行業界は、どうも価格競争に陥ってしまって、フーフー言っているが、そこから離れたところで仕事をしたい。エネルギーをちゃんと感じ取ってもらえるような仕事をしたい。

旅にいきたいな、と思ったとき、
私の顔を思い出してくれる人がどれだけいるか。
この人なら、何か自分が知っている以上のリターンをくれるか、と信頼してもらえるか。

その人の1の要望に、10の知識で返せるように、日々、ライオンとガゼル のように走っていこうと、ツギハギになったレインコートを見ながら、再決心した昨晩。


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6月に入り、夏の予約がピーク。それなのに、トレックアメリカ・・・、そろそろ満席のコースが増えてきていて、希望の日程が取れなくなってきました。

この夏の旅、まだ考え中の人は、急いで急いで!