一人旅にとってドミトリーは貴重だ。値段もさることながら、旅の情報収集の場としても、おもしろい人たちと出会う場としても。
ニューハンプシャーからやってきたという２０代前半のカップル、サラとモリーは、もうこの島に３ヶ月もいた。牧場やドミトリーで「働く代わりに宿代を出してもらう」方法で、資金がなくったって、長く滞在できるんだ、と話してくれた。
数日後。ワイピオ渓谷のトレイルヘッドで、偶然彼らに再会。久々に仕事から解放されたので、今から、数日間のバックパッキングを楽しんでくるよ、と、今から行く渓谷を、静かに見下ろすモリー。