人生はどう展開していくか、一瞬先さえわからない。常に予想外の展開が待っている。

その日は、ある夜、突然やってきた。レンジのタイマーを回したら、ウンともスンともいわなくなった。何の前触れもなく、ポックリと寿命を迎えたらしい。うちの場合、それはすなわち、食生活が壊滅的に破壊され、非常事態を招くことを意味するので、こりゃまずいと、そそくさと家電屋さんにおでかけ。

・・・うーむ、苦手。
安くはない買い物は、どうしても考え込んでしまって、その場でパパっと決められない。どうにも貧乏性だ。売り場で1時間粘った挙げ句、パンフレットだけ手にとって、売り場を去ろうとしたその瞬間・・・、エスカレーターの前に山積みになっている、2000円特価!のミキサーが目にとまった。

10回使ったら飽きるのは目に見えているが、「生の果物をミキサーにかけてつくったフレッシュジュース」は、前から試したいと思っていた。特に最近、駅の構内のあちこちで、ジュースバーが増えてきて、つい、数百円払って立ち寄ってしまうので、「家でつくれば安上がり」という思いは強まっている。


ということで、この日は、レンジではなく、ミキサーを抱えて帰宅。(安物はすぐ買えるのも、貧乏性の特性。)一週間前は想像すらしていなかった、レンジのない生活で、かつ、フレッシュジュースを飲む生活に慣れてきた。



今朝、1個100円もするオレンジをチビチビ切りながら、考えていたのは・・・。メキシコの、排気ガスの匂い立ちこめる街角で、強い日差しのなか、ちょっとの日陰をつかって店開きをしている、ジュース屋台。

メキシコは、太陽の大地、ティエラ・デル・ソルだから、フルーツが充実している。ちょっといいホテルの朝食ブッフェにいけば、パパイヤ、マンゴー、スイカ、メロン、名の知らないフルーツ・・・が山盛りだし、そうでなくても、街かどに、ジュースバーが林立していて、5ペソ・・・50円払えば、4つ5つのオレンジを、惜しげなく使った、ハイパー・フレッシュジュースが飲める。メキシコ旅行の幸せのひとつはここにある。

ただし、調子に乗って飲みすぎると、お腹くだすので、注意してね。


*フレッシュジュースが飲みたい人は、ここここのページにヒントあり。